歯の修復に用いられる被せ物や詰め物の修復物が、治療後の生活の中で突然外れてしまった経験があるという方もいらっしゃるかと思います。
特に、銀歯など保険が適用される修復物は、接着材料の材質の影響で5年ほど経過すると外れるリスクが高くなる傾向があります。
修復物が外れてしまった場合には、修復物を保管し、出来るだけ早く歯科医院を受診するようにしましょう。
受診のときには、保管していた修復物も一緒にお持ちください。
修復物が外れてしまう原因には、修復物を接着する材料の劣化のほか、修復物が付いていた歯が再びむし歯になっていることや、噛み合わせが悪く過度な力がかかること、睡眠時の歯ぎしりなどがありますので、受診の際にどのような原因で外れてしまったのかを検査によって確認します。
外れた修復物を家庭用接着剤で着けてしまう方もいらっしゃいますが、そのような場合は、通常よりも歯を大きく削って取り外すことになるため、歯の神経に影響が出る可能性があります。
もしも、外れた修復物を飲み込んでしまっても、通常は排泄されるため問題はありませんが、咳き込みなどがあった場合には、気管や肺に入り込んでいる可能性があるため、治療を受けた歯科医院へすぐに連絡するようにしましょう。
2024年5月号vol.74
修復物(被せ物・詰め物)が外れてしまったら
2024.5.18