昨年の11月に、東北大学大学院歯学研究科口腔生化学分野の研究グループが、お茶などに含まれるカテキンとフッ素(フッ化物)の組み合わせが、むし歯の原因菌が産生する酸を効率的に抑制することを研究成果として発表しました。
むし歯は、お口の中の細菌が産生し排出する酸によって、歯が溶けることで進行します。
むし歯の予防で世界的に広く使用されているフッ素は、歯の表面を修復・強化するほか、細菌が産生する酸を抑制する働きがあります。
研究では、むし歯菌が栄養素となる糖を取り込むことをカテキンによって抑制することが確認できました。
また、カテキンとフッ素の相乗効果により、むし歯菌が産生する酸を効率的に抑制することも確認しました。
東北大学では、今後カテキンとフッ素を利用した新しいむし歯予防法の開発に向けて、実際のお口の中での効果やお口の中の微生物に対する効果、カテキンとフッ素の最適な配合比率などの研究を進めていくと言われています。
このような研究が進み、むし歯予防が広がることに期待します。
2024年6月号vol.75
カテキンとフッ素でむし歯予防
2024.8.30