先月号のひろき通信(10月号vol.44)では、自覚がないままに進行する恐れのある口腔がんについてお伝えしました。
口腔内の歯以外の組織を口腔粘膜と言い、口腔粘膜には、口内炎のように小さな症状から、口腔がんのように生命に関わる病気のリスクがあります。
口腔がんには、舌がん・頬粘膜がん・歯肉がん・口蓋がん・口底がん・唾液腺がんと6種類もあり、口腔粘膜の全ての部分に発生する可能性があります。
口腔粘膜には、口腔がん以外にも注意しなくてはいけない疾患もあり、総称して口腔粘膜疾患と言います。
口腔粘膜疾患にも多くの種類がありますが、そのほとんどは、潰瘍、腫瘤、水疱などの症状を呈する疾患になります。
お口の中は、歯や飲食による刺激を受けやすいため、安静な状態が保たれにくいことや、口腔細菌の感染による影響も受けやすいことが口腔粘膜疾患の原因になります。
また、口腔粘膜疾患の症状は多岐にわたることや、症状が変化していくため、診断や原因の特定が難しい場合もあります。