人をはじめ生き物はなぜ睡眠をとるのかご存知でしょうか?
肉体的精神的な疲労を回復するため、脳を休ませるためなどの話を聞くことがありますが、実は、睡眠がなぜ必要なのかだけでなく、睡眠の仕組みについてもまだ解明されておりません。
そんな謎に包まれた睡眠ですが、1998年に筑波大学医学研究科の
柳沢正史教授がナルコレプシーという睡眠障害を解明し、2022年に国際的な科学賞であるブレークスルー賞の生命科学部門を受賞しました。
ナルコレプシーとは、過眠症(居眠り病)とも言われ、日中であっても場所や状況を選ばず強い眠気の発作が出る症状で、10~20代前半に発症が集中しており、14~16歳が発症のピークとなります。
柳沢正史先生は、睡眠と覚醒の制御に関係するタンパク質の「オレキシン」を発見することで、過眠症や不眠症の治療薬開発に貢献しました。
研究者によって、少しずつ解明されてきた睡眠について、今後更に明らかにされていくことに期待します。