一般的に健康な人の体液は、pH7.35~7.45の弱アルカリ性の範囲を維持しています。
体液のpHが、酸性やアルカリ性に傾くと体の代謝や健康維持のための化学反応がうまく進まなくなり、病気につながっていくと言われています。
口腔にとっては、特にpH数値が低い「酸性」に注意が必要です。
pHが低く酸性が強くなる飲料水では、オレンジジュースやワインはpH4、コーラなどの炭酸飲料はpH2となっており、コーラは胃酸と同等のpHとなっています。
歯は、細菌などから守る役割があるエナメル質という硬い組織で覆われていますが、エナメル質の臨界点であるpH5以下の飲料水などを口に入れるとエナメル質は溶けていきむし歯リスクが高くなります。
しかし、炭酸飲料を飲むだけですぐに歯が溶け出し、むし歯にならないのは、唾液が持つ緩衝能という口腔内を中性に戻そうとする働きのおかげです。