美味しい食事を楽しむためには、健康な歯や歯ぐきであることや、噛む、飲み込むなど口腔の機能を維持していくことが大切です。
食事を美味しく感じない、味がいつもと違うように感じる場合は、味覚障害の可能性があります。
味覚障害には、味を全く感じなくなるものや味を感じにくくなるもの、本来の味と違う味がする、苦味や金属のような味を感じるなど、様々な症状があります。
味覚障害は、様々な原因があり特定することが難しいのも特徴の一つですが、薬の副作用や味を感じる細胞の再生に必要なミネラルである亜鉛の不足、加齢による味覚細胞の機能低下、ドライマウスなど舌や口腔の異常、味覚を伝える神経障害、脳梗塞や神経疾患によるもののほか、ストレスが要因となる場合もあります。
治療では、口腔ケアや基礎疾患など原因に応じた治療や亜鉛サプリメントの摂取などがあります。
味覚障害によって、食事の楽しみが減るだけでなく栄養不足に繋がることもあるため、日頃から亜鉛の摂取を意識した食事や口腔ケアなどに取り組むことが大切になります。
味覚障害を感じた際には、まずは耳鼻咽喉科または口腔外科を受診することをお勧めします。
2025年5月号vol.86
様々な原因がある味覚障害
2025.5.7
